熊本県内で漫画を生かしたまちづくりを推進しようと、「マンガ県くまもと」を目指すキックオフシンポジウムが24日、熊本市中央区のホテル日航熊本で開かれた。県内の産学官の代表者らが、熊本の漫画資源を生かした地域活性化などについて意見を交わした。熊日主催。
関係者ら約140人が参加。京都精華大マンガ学部の吉村和真教授が「『マンガ県くまもと』のポジションとポテンシャル」と題して基調講演し、「熊本ではすでにさまざまな漫画を活用した取り組みが進んでいる。新たなことを始めるというより、それぞれの動きが結集する機会になってほしい」と話した。
パネル討論には、NPO法人熊本マンガミュージアムプロジェクトの橋本博代表、木村敬副知事、水元豊文・熊本大文学部長、漫画やアニメを生かした地域活性化に取り組む企画会社「フラッグス」(熊本市)の松江慎太郎社長の4人が登壇した。
橋本代表は「鳥取や高知のように『まんが王国』を名乗るライバルもいるが、熊本も『マンガ県』になるための条件が整ってきている」、木村副知事は「漫画には人を引き寄せる力があり、誰もが参加できる企画を始めるきっかけになる」と語った。水元学部長は「大学としても漫画に関する研究や地域貢献に力を入れたい」、松江社長は「出版社ともお互いにメリットのある協力体制にする必要がある」と述べた。
この日発足した「くまもとマンガ協議会」は、熊日、熊本大、県、NPO法人熊本マンガミュージアムプロジェクト、くまもとDMCが設立を呼び掛けた。
(参照:熊本日日新聞)https://kumanichi.com/articles/443335