沖縄県宮古島付近で4月に起きた陸上自衛隊第8師団（司令部・熊本市北区）のヘリコプター事故で、陸自は18日、死亡した坂本雄一・前師団長（55）ら搭乗者10人の葬送式を同市東区の健軍駐屯地で営んだ。岸田文雄首相や防衛省関係者、遺族ら約290人が参列し、冥福を祈った。第8師団の上級部隊で、同駐屯地に総監部がある西部方面隊の山根寿一総監が執行者。遺族への配慮を理由に非公開であり、総監部によると儀仗［ぎじょう］隊員が祭壇の遺影に敬礼した後、山根総監が式辞を述べた。岸田首相が弔辞で「南西防衛の要衝で強い覚悟と責任感を持ち、職務に全身全霊をささげていた隊員を失ったことは、わが国にとって大きな痛手で、無念でならない」と追悼。陸自トップの森下泰臣陸上幕僚長は「大切な同僚を失う悲しみを二度と繰り返さないよう強く決意し、克己心を持って全隊員一丸となって、より一層職務にまい進する」と語った。事故は4月6日午後に発生。坂本前師団長が宮古島の地形視察のためUH60JAヘリに搭乗し、第8師団の幹部や現地の宮古警備隊長などが同行していた。陸自はこれまでに坂本前師団長ら6人を海底から引き上げ、死亡を確認。残る4人は見つからないままで、生存の可能性は低いとして死亡と判断した。最高位の陸将である坂本前師団長を除く9人を1階級の特別昇任とした。
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（参照：熊本日日新聞）https://kumanichi.com/articles/1081815