熊本県警の3月の人事異動で、初めて女性所属長が誕生した。科学捜査研究所(科捜研)の所長に就いた髙濱絹子さん(56)。県警の組織では署長らと並ぶ立場となった責任感を胸に「職員が実務に専念できるようサポートしたい」と抱負を語る。
第一高を卒業し、1984年4月に一般職員として採用された。もともとは薬学や医学系の大学を目指していたが、家庭の事情で公務員試験を受けることになり、「人の役に立つ仕事を」と県警を選んだ。入庁以来、主に会計畑を歩んできた。
一般職員は警察官と違い、事件・事故の現場に出ることはほとんどない。装備品や車両の調達、会計事務といった職務で警察活動を支える。「警察を動かす血液の役割」と髙濱さん。署の会計課で勤務していた時は、備品の在庫や状態を細かくチェックするなどして適正な警察職務の執行に尽力してきた。
2016年4月の熊本地震の時は、県運転免許センターで施設管理の責任者だった。天井や照明が壊れる被害に遭ったが、「免許を必要とする人たちの要望に応えようと現場で知恵を出し合った」。危険なフロアを封鎖するなどして本震の翌17日に通常業務を再開した。
現在、県警職員約3500人のうち女性は約550人で2割に満たない。男性中心の気風が根強い職場だが、「女性の割合にこだわる必要はない」と話す。
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参照:熊本日日新聞(https://kumanichi.com/articles/612715)