皆さん、こんにちは!
2025年3月からドバイに拠点を移して活動している、株式会社たたら不動産 代表の鑪 一行(たたら かずゆき)です。
最近、「ドバイの不動産を売買するには、日本の宅建士(宅地建物取引士)のような資格が必要なんですか?」と聞かれることが増えてきました。
日本でもドバイ不動産への関心が高まっているからこそ、気になる方が増えているのかもしれません^^
結論からお伝えすると、ドバイで不動産仲介を行うために、日本の「宅建士」の資格は必要ありません。
その代わり、ドバイには独自の不動産ライセンス制度があり、不動産ブローカーとして活動するには、ドバイ土地局(DLD:Dubai Land Department)・RERAのルールに沿った登録や試験、ブローカーカードの取得が必要になります。
日本では便宜上「RERA資格」と表現されることもありますが、日本の宅建士のような一つの国家資格とまったく同じ仕組みではありません。
今回は、私自身が実際にドバイで不動産会社を設立し、ブローカーカードを取得した経験も踏まえながら、日本の宅建士とドバイのRERA制度にはどのような違いがあるのかをご紹介していきます!
日本の「宅建」とドバイの「RERA」はどう違うの?
まずは、皆さんがイメージしやすい日本の「宅地建物取引士」と、ドバイで不動産ブローカーとして活動するための制度を比較してみましょう。
| 比較項目 | 日本 | ドバイ |
|---|---|---|
| 主な制度 | 宅地建物取引士 | RERA登録・ブローカーカード等 |
| 試験 | 原則年1回 | DLDの制度に基づくブローカー試験 |
| 個人資格との関係 | 宅建士資格は個人に帰属 | ブローカーカードは所属する不動産会社のライセンスと密接に関連 |
| 更新 | 宅地建物取引士証は5年間有効 | 継続教育や試験等を含む更新手続きが必要 |
| 実際に仲介業を行う場合 | 宅建業者として別途免許が必要 | RERAに登録された不動産会社・ブローカーとしての手続きが必要 |
日本の宅建は「個人の資格」
日本の宅地建物取引士試験は、原則として年1回実施され、50問・四肢択一式で行われます。
試験に合格した後、必要な登録や宅地建物取引士証の交付を受けることで、宅地建物取引士として業務を行うことができます。
宅地建物取引士証の有効期間は5年間です。
ただし、ここは少し誤解されやすいところですが、宅建士の資格を持っているだけで自由に不動産仲介業を開業できるわけではありません。
日本でも、不動産の売買・交換・賃貸の代理や媒介を「業」として行う場合には、宅地建物取引業の免許が別途必要です。
ドバイは「会社のライセンス+ブローカーカード」が重要
一方、ドバイでは、日本の宅建士資格のように「個人資格だけを取得して、それだけで仲介業務を行う」という仕組みではありません。
不動産ブローカーとして活動するためには、必要な研修や試験を経たうえで、RERAの登録を受け、ブローカーカード(Broker Card)を取得する必要があります。
さらに、外国人ブローカーの場合には、所属する不動産会社のライセンスと在留資格・登録が紐付く仕組みになっています。
私が実際に取得したブローカーカードにも、所属オフィスとして「TATARA STAR REAL ESTATE L.L.C」と記載されています。
このあたりは、日本の宅建士制度との大きな違いの一つだと感じています。
更新についても大きな違いがあります
日本の宅地建物取引士証は5年間有効ですが、ドバイのブローカーカードは所属する会社のトレードライセンスの有効期限と連動します。
また、DLDの公式案内では、更新時には継続教育に関する証明や、ブローカーとして活動するための試験に合格していることなどが求められています。
ドバイは都市開発のスピードが非常に速く、不動産に関する制度やルールも随時アップデートされています。
そのため、資格を一度取得して終わりというよりも、最新のルールやコンプライアンスを継続的に学びながら活動していくという色合いが強い制度だと感じています。
実録!これがドバイの不動産会社登録証とブローカーカードです
「百聞は一見にしかず」ということで、ここからは実際に私が取得した証明書をご紹介します。
不動産オフィス登録証
まずは、ドバイで不動産仲介会社として活動するための「REAL ESTATE OFFICE REGISTRATION CERTIFICATE(不動産オフィス登録証)」です。

私がドバイで設立した「TATARA STAR REAL ESTATE L.L.C」は、2025年3月3日に登録が完了しました。
登録番号は60268、ライセンス番号は1478472です。
この法人としてのライセンス・登録が、不動産ブローカーとして活動していくうえでの基盤となります。
個人に発行される「Broker Card」
続いて、こちらが不動産ブローカー個人に発行される「Broker Card(ブローカーカード)」です。

私、KAZUYUKI TATARA個人のブローカーカードは2026年9月7日に発行され、カード番号は100196です。
所属オフィスの欄には「TATARA STAR REAL ESTATE L.L.C」と記載され、活動内容として「Real Estate Buying & Selling Brokerage(不動産売買仲介)」が登録されています。
つまり、「この人がどの不動産会社に所属し、どの不動産業務を行うことが認められているのか」が、カード上でも分かる仕組みになっているわけです。
日本の宅建士証とは似ている部分もありますが、実際に取得してみると、制度設計にはかなり違いがあると感じました。
そもそもRERA(不動産規制庁)とは?
RERA(Real Estate Regulatory Agency)は、ドバイ土地局DLD(Dubai Land Department)の不動産規制部門です。
不動産業に関するライセンス制度や研修制度の管理、不動産開発におけるエスクロー口座の監督、共同所有不動産の管理基準など、ドバイ不動産市場を適正に運営するためのさまざまな役割を担っています。
ドバイで不動産ブローカーとして活動する人は、所定の登録を行い、その活動に対応したブローカーカードを取得する必要があります。
つまり、日本でいう「宅建士」にそのまま置き換えられる資格があるというより、RERA・DLDによって不動産会社とブローカーの双方を登録・管理する仕組みと考えると分かりやすいと思います。
ドバイで不動産ブローカーになるまでの流れ
では、実際にドバイで不動産ブローカーとして活動するには、どのような手続きが必要なのでしょうか。
細かな条件は立場やライセンス形態によって異なりますが、大まかには次のような流れになります。
- 不動産資格研修を受講する
DLDが提供・認定する不動産ブローカー向けの研修を受講し、ドバイの不動産法、取引実務、倫理、各種手続きなどを学びます。DLDの公式案内では、研修は英語で実施されています。 - Good Conduct Certificate(無犯罪証明書)を取得する
ブローカーカードを取得するためには、Dubai Policeが発行するGood Conduct Certificateが必要です。不動産という高額な資産を扱う仕事だけに、本人確認だけでなく適格性についても確認されます。 - 不動産ブローカー試験に合格する
所定のブローカー試験を受験します。試験内容や合格基準については変更される可能性があるため、受験時点のDLD公式情報を確認することが大切です。 - RERAに登録された不動産会社に所属する
外国人がブローカーとして活動する場合は、所属する不動産会社のライセンスとの紐付けも重要になります。私の場合は、自ら設立した「TATARA STAR REAL ESTATE L.L.C」が所属会社となっています。 - Trakheesiを通じてブローカーカードを申請する
必要な条件を満たした後、DLDのオンラインシステム「Trakheesi」を通じて申請を行います。承認されると、ブローカーカードが発行され、正式にブローカーとして活動するための登録が整います。
日本の宅建士とRERA制度、実際に両方を見て感じる違い
日本の宅建士制度も、不動産取引の安全性を守るために非常にしっかりと作られた制度です。
一方、実際にドバイで不動産会社を立ち上げ、ブローカーカードを取得してみると、ドバイでは「どの会社に所属し、どの活動を行うブローカーなのか」まで含めて管理するという考え方が強いと感じます。
また、オンライン上での登録・申請が非常に多く、TrakheesiやDubai RESTなどのデジタルシステムを前提に手続きが組み立てられている点も、ドバイらしいところです。
不動産市場そのものの変化が速いからこそ、ブローカー側も新しい制度やルールを常に学び続けることが求められているのだと思います。
まとめ|ドバイで不動産仲介をするなら、日本の宅建ではなく現地の登録が必要
いかがでしたでしょうか?
ドバイで不動産仲介を行うために、日本の宅地建物取引士資格が必要というわけではありません。
その代わり、ドバイにはDLD・RERAによる独自の制度があり、研修や試験、不動産会社への所属、ブローカー登録、ブローカーカードの取得などが求められます。
日本の宅建士と似ている部分もありますが、実際にはかなり異なる仕組みです。
私自身、自分の名前と「TATARA STAR REAL ESTATE L.L.C」が記載されたブローカーカードを実際に手にすると、ドバイで不動産業に取り組んでいることを改めて実感しました。
そして、資格やカードを取得して終わりではなく、これからもドバイの不動産制度や市場の変化を学びながら、お客様に安心してご相談いただけるよう知識をアップデートしていきたいと思います。
今後も、実際にドバイで不動産業に携わっているからこそ分かる制度や現地事情について、このブログでご紹介していきます^^




